親水材

当社では酸化チタン(TiO2)をナノ粒子として分散させたチタニアゾル液の親水コーティング材料を開発しております。当社の親水コーティング材は親水性、透明性、セルフクリーニング機能に優れ、外壁塗料、建材ガラス、車のコーティングなど、様々な分野に利用可能です。

酸化チタンの超親水性のご紹介

酸化チタンの超親水性とは、紫外線を照射することで酸化チタン表面が非常に水になじみやすくなり、水滴を垂らしても薄く広がって膜を形成するようになる現象です。これにより、水滴が表面に広がり、汚れを包み込んで流れていくことで、汚れを落とすセルフクリーニング効果も発揮します。

紫外線照射前後のTiO2最表面の変化

超親水状態の最表面状態

当社のチタニアゾル液の特⾧

当社のチタニアゾル液は高屈折率材、防曇材、光触媒、反射防止材など様々な用途に応用が可能です。独自のゾルゲル合成技術により製造されたシングルナノサイズのチタニアゾル液を用いることにより、数十nmオーダーの透明かつ均一な薄膜を形成させることが可能です。基材上に透明性の高い薄膜を形成できることから、車載用のミラー、建材ガラス、屋外カメラなどに塗工することで超親水性による防曇性能や光触媒機能によるセルフクリーニング性能を発揮します。

高い透明性の薄膜光

高い透明性の薄膜光
チタニアゾル液を薄膜塗工したガラス基材

光触媒によるセルフクリーニング機能

光触媒によるセルフクリーニング機能
防汚試験:チタニアゾル液を塗工した基材に油性マジック(青と紫色)を塗布し屋外放置し、インク分解の様子を観察。

紫外線照射後の超親水性発現の様子

UV-A:6mW/cm2、2時間照射後のガラス基材にチタニアゾル液を塗工した薄膜の面(右側)、塗工していない面(左側)の両方に対して一様に水を吹きかけた様子。

基本性能

薄膜特性*1

基材 光学ガラス*4
光学膜厚(nm) 80nm
屈折率*2 2.04
紫外線照射後の接触角(親水性)*3 5.0°以下
  • ※1 成膜条件:スピンコート(2685rpm, 60s)⇒焼成(300℃で2時間)。
  • ※2 波⾧:550nmの値。
  • ※3 UV-A:6mW/cm2_2時間照射後の接触角評価。
  • ※4 その他基材としてアクリル板、ステンレスなどに使用していただくことが可能です。上記の値は社内評価の値となります。
    成膜の方法や基材の種類により、上記結果と異なる結果が出る場合がございます。

促進耐候性試験

促進耐候性試験グラフ

促進耐候試験条件

試験装置 キセノンウェザーメーター
温湿度 63±3[℃]、
50±5【%Rh】
試験時間 460[h]
光源 石英/#275
放射照度 180[W/m2]
水噴霧サイクル 120分間照射中に18分間噴霧

販売材料名

FS-1 チタニアゾル系親水材(二液系)

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